
AIエージェントはどのような仕組みで動いているのでしょうか?
本記事では、AIエージェントの技術構造から動作フローまで徹底解説します。
AIエージェントの基本構成
4つの構成要素
- AIエージェント
- 知覚 →推論 →行動 →学習
1. 知覚(Perception)
環境からの情報を取得する機能。
- テキスト:ユーザー入力、ドキュメント
- 画像:スクリーンショット、写真
- 音声:音声コマンド
- センサー:IoTデータ
2. 推論(Reasoning)
情報を処理し、判断を下す機能。
中心的役割:LLM(大規模言語モデル)
- GPT-4:高性能、汎用性
- Claude:長文処理、安全性
- Gemini:Google連携
3. 行動(Action)
判断に基づいて実行する機能。
- ツール実行:API呼び出し
- ファイル操作:作成、編集、削除
- 通信:メール送信、通知
- データ処理:検索、変換
4. 学習(Learning)
経験から改善する機能。
- フィードバックの反映
- コンテキストの更新
- パフォーマンスの最適化


動作フロー
基本フロー
- 目標入力
- 計画 タスクを分解
- 実行 各タスクを実行
- 評価 結果を確認
- 達成?
- / \
- Yes No → 再計画
- 完了
具体例:メール送信
- 「会議の日程調整メールを送って」
- 計画:メール内容を確認、日程を確認、送信
- 実行:カレンダー確認、メール文面作成
- 評価:内容OK?
- 送信:メール送信実行
ReActパターン
概要
Reasoning(推論)+ Acting(行動)を交互に繰り返すパターン。
フロー
- Thought: 何をすべきか考える
- Action: アクションを実行
- Observation: 結果を観察
- Thought: 次は何をすべきか
- Action: アクションを実行
- Observation: 結果を観察
- …(繰り返し)…
- Final Answer: 最終回答
例
Thought: ユーザーが最新ニュースを知りたがっている。検索が必要。
Action: search(“AIエージェント 最新ニュース 2026”)
Observation: 検索結果が返ってきた
Thought: 結果を要約して回答を作成する
Final Answer: 2026年のAIエージェント最新ニュースは…
ツール連携の仕組み
Function Calling
LLMから外部関数を呼び出す仕組み。
実装のポイント:Pythonを使った実装では、専用フレームワーク(LangChain、Crew AI等)を活用することで、効率的にAIエージェントを構築できます。
ツール実行フロー
- LLMがツール使用を判断
- ツール呼び出しパラメータを生成
- システムがツールを実行
- 結果をLLMに返す
- LLMが回答を生成

メモリの仕組み
短期メモリ
現在のセッション内での記憶。
- 会話履歴
- 一時的なコンテキスト
- タスクの状態
長期メモリ
セッションを超えて保持する記憶。
- ベクトルDB:意味的に類似した情報を検索
- ナレッジベース:事前登録された知識
- ログ:過去のやり取り
RAG(検索拡張生成)
- ユーザー質問
- ベクトル検索
- 関連文書を取得
- LLMに供給
- 回答生成

プランニングの仕組み
タスク分解
目標を複数のサブタスクに分解。
- 目標:レポートを作成
- サブタスク:
- データを収集
- データを分析
- グラフを作成
- レポートを執筆
タスク実行順序
- 順次実行:順番に処理
- 並列実行:同時に処理
- 条件分岐:状況に応じて分岐
エージェントアーキテクチャ
単一エージェント
Agent
LLM
Tools
マルチエージェント
Orchestrator
Agent 1 Agent 2 Agent 3
(調査) (分析) (作成)
よくある質問
Q1:LLMとAIエージェントの関係は?
A:LLMはAIエージェントの「脳」の役割を果たします。
AIエージェント = LLM + ツール + メモリ + プランニング
Q2:ReActパターンは必須?
A:いいえ。以下のパターンもあります:
| パターン | 特徴 |
|---|---|
| ReAct | 推論+行動のループ |
| Plan-and-Execute | 先に計画してから実行 |
| Reflexion | 自己評価で改善 |
Q3:Function Callingの仕組みは複雑?
A:基本的には簡単です:
- ツールを定義(JSON)
- LLMが使用判断
- システムが実行
- 結果を返す
Q4:RAGは必須?
A:社内データ活用や最新情報が必要な場合に必須です。一般的な質問では不要ですが、社内ナレッジや最新情報を扱う場合は必須となります。
Q5:マルチエージェントのメリットは?
A:複雑なタスクを効率的に処理できます。
- 役割分担
- 並列処理
- 専門化
まとめ
AIエージェントの仕組みまとめ
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| 知覚 | 情報を取得 |
| 推論 | 判断を下す(LLM) |
| 行動 | 実行する |
| 学習 | 改善する |
キーワード
- ReAct:推論と行動の繰り返し
- Function Calling:ツール連携
- RAG:外部知識の活用
- Planning:タスク分解
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